アローダイアグラムとは?図解で学ぶクリティカルパスの考え方【初心者向け】

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ITパスポートや基本情報技術者試験など資格を目指す時、よく躓きやすいポイントの一つにアローダイアグラム・クリティカルパスが挙げられます。本記事では、プロジェクト管理で使われるアローダイアグラムの目的やクリティカルパスについて、図を用いて初心者向けに丁寧に解説します。

アローダイアグラムとは

プロジェクト管理にて、作業の順序と所要時間を図で表して、工程全体のスケジュールを分析するための手法です。システム開発では要件定義、設計、実装、テストなど複数工程の依存関係を整理するのに向いており、見える化によって無駄な待ち時間や並列可能な作業を見つけることができます。

次に目的と問題文に頻出する語句について説明します。

目的:複数の作業(タスク)の順序関係・所要時間を整理して、プロジェクトの最短完了時間を求めたり、遅らせても問題ない作業を可視化すること

作業:所要日数がある作業

ダミー作業:所要日数がない作業

最短日数:すべての作業が終わるのにかかる日数=クリティカルパスの作業日数

クリティカルパス

プロジェクトの全ての工程の中で、最も時間がかかる一連の作業経路のこと

目的:プロジェクト全体の納期や進行に影響を与える重要なタスクを特定し、効率的かつ確実にプロジェクトを完成させること

例題

Q以下の図のクリティカルパスを求めよ。

ア:A(1→2)→C(2→5)     ィ:B(1→3)→D(3→5)

ウ:A(1→2)→D(3→5)    エ:B(1→3)→C(2→5)

下にスクロールして答えを確認

答えは、、、ア. A(1→2)→C(2→5)

解説

ア.

A(1→2)➡ 3日

C(2→5)➡ 6日

3日 + 6日 = 9日

今回の問題では最も日数がかかる経路を通っているので、クリティカルパスとなる。

ィ.

B(1→3)➡ 2日

D(3→5)➡ 2日

2日 + 2日 = 4日

アに比べて掛かる日数が短いため、クリティカルパスではない。

ウ.エ.

A(1→2)→D(3→5)・エ:B(1→3)→C(2→5)

この2つに関しては、A⇨D、B⇨Cと線が繋がっていないため、選択肢から外しましょう。

過去問題

Q図に示すプロジェクト活動のクリティカルパスはどれか。(平成26年春期 午前問53)

ア.A→B→E→I→L

ィ.A→C→D→E→H→K

ウ.A→C→F→I→L

エ.A→C→G→J→L

答えが分かったら下にスクロールしてください。

答えは…エ.A→C→G→J→Lでした。

解説

ア.A→B→E→I→L = 2 + 3 + 1 + 2 + 3 = 11日

ィ.A→C→D→E→H→K = 2 + 3 + 1 + 1 + 3 + 2 = 12日

ウ.A→C→F→I→L = 2 + 3 + 3 + 2 + 3 = 13日

エ.A→C→G→J→L = 2 + 3 + 4 + 2 +3 = 14日

よってクリティカルパスは最も日数が長い、になります。

さいごに

今回の記事ではアローダイアグラムについて、また基本情報技術者試験にて頻出されるクリティカルパスを用いた問題対策を扱いました。アローダイアグラムはプロジェクトを管理するための手段であり、聞き馴染みがあまり無い方もいらっしゃると思いますが、今回の記事を機に概要やイメージだけでも理解いただければ幸いです。ここまでご覧いただきありがとうございました。

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